ドイツ・ブンデスリーガの王者と言えばバイエルン・ミュンヘンが思い浮かびます。
実際にリーグでは現在10年連続優勝しており、今期も首位を走っています。
日本人としては、2011年に宇佐美貴史選手が期限付き移籍でバイエルンに所属していたことが強く印象に残っているかもしれません。
当時はリベリーやロッベンなどの世界的スター選手が在籍しており、サッカーにあまり詳しくなくてもその選手なら知っているという方も多いのではないでしょうか。
そこからかれこれ10年経ちますが、選手や監督が代われど継続して圧倒的強さを維持しています。
そこで今回は、強さの秘訣を解剖すべくバイエルン・ミュンヘンのフォーメーション・スタメン・選手メンバーについて詳しく解説していきます。
目次
FCバイエルン・ミュンヘンとは

概要 | 内容 |
---|---|
クラブ名 | FC バイエルン・ミュンヘン |
設立年 | 1900年 |
ホームタウン | ミュンヘン |
スタジアム | アリアンツ・アレーナ |
収容人数 | 75,021人 |
クラブの愛称 | ディ・バイヤン(Die Bayern) |
監督 | ユリアン・ナーゲルスマン |
メインスポンサー | Telekom(ドイツの電気通信会社) adidas(スポーツメーカー) Audi(自動車) Allianz(ドイツの保険、大手金融) |
国内獲得タイトル | リーグ優勝:32回 DFBポカール:20回 DFBリーガポカール:6回 DFLスーパーカップ:10回 |
国際獲得タイトル | UEFAチャンピオンズリーグ:6回 UEFAカップ:1回 UEFAカップウィナーズカップ:1回 UEFAスーパーカップ:2回 FIFAクラブワールドカップ:2回 インターコンチネンタルカップ / トヨタカップ:2回 |
平均年齢 | 26.2歳 |
バイエルン・ミュンヘンは監督にジョゼップ・グアルディオラやカルロ・アンチェロッティなど名将を迎え、スター選手とともに常勝軍団を築き上げてきました。
現在の監督はユリアン・ナーゲルスマンですが、ナーゲルスマンさんは当時28歳でホッフェンハイムの監督に就任し、ブンデスリーガ史上最年少監督という経歴を持ち合わせています。
バイエルンは大体2~3年で監督の交代を行ってきましたが、ナーゲルスマン監督もまだ35歳と監督としては非常に若く、よっぽど成績が落ちない限りナーゲルスマン監督の長期政権が見られるかもしれません。

若い監督を獲得したりと、経営陣も柔軟な考えを持っているようです。
FCバイエルン・ミュンヘン 選手メンバー一覧
ポジション | 背番号 | 選手名 | 国籍 | 生年月日 | 前所属 | 昨シーズン成績(所属チーム) | 市場価値 | 備考 |
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GK | 1 | マヌエル・ノイアー | ドイツ | 1986年3月27日 | シャルケ | 28試合・0得点 | 12.00m€ (約17億円) | キャプテン |
GK | 27 | ヤン・ゾマー | ドイツ | 1988年12月17日 | ボルシアMG | 33試合・0得点 (ボルシアMG) | 5.00m€ (約7億円) | 新加入 |
GK | 26 | スベン・ウルライヒ | ドイツ | 1988年8月3日 | ハンブルガーSV | 6試合・0得点 | 900k€ (約1億円) | |
DF | 4 | マタイス・デリフト | オランダ | 1999年8月12日 | ユヴェントス | 31試合・3得点 (ユベントス) | 70.00m€ (約97億円) | 新加入 |
DF | 2 | ダヨ・ウパメカノ | フランス | 1998年10月27日 | RBライプツィヒ | 28試合・1得点 | 60.00m€ (約84億円) | |
DF | 21 | リュカ・エルナンデス | フランス | 1996年2月14日 | アトレティコ・マドリード | 25試合・0得点 得点 | 50.00m€ (約69億円) | |
DF | 22 | ジョアン・カンセロ | ポルトガル | 1994年5月27日 | マンチェスター・シティ | 36試合・1得点 (マンチェスター・シティ) | 70.00m€ (約97億円) | 新加入 |
DF | 5 | ベンジャミン・パバール | フランス | 1996年3月28日 | シュトゥットガルト | 25試合・0得点 | 35.00m€ (約50億円) | |
DF | 40 | ヌサイル・マズラウィ | モロッコ | 1997年11月14日 | アヤックス | 25試合・5得点 (アヤックス) | 28.00m€ (約40億円) | 新加入 |
DF | 44 | ヨシプ・スタニシッチ | クロアチア | 2000年4月2日 | フュルステンフェルトブルック | 5試合・0得点 | 8.00m€ (約11億円) | |
DF | 20 | ブナ・サール | セネガル | 1992年1月31日 | マルセイユ | 13試合・1得点 点 | 2.50m€ (約4億円) | |
DF | 19 | アルフォンソ・デイビス | カナダ | 2004年11月21日 | バンクーバー・ホワイトキャップス | 22試合・0得点 | 70.00m€ (約97億円) | |
DF | 23 | ダレイ・ブリント | オランダ | 1990年3月9日 | アヤックス | 34試合・1得点 (アヤックス) | 6.00m€ (約9億円) | 新加入 |
MF | 6 | ジョシュア・キミッヒ | ドイツ | 1995年2月8日 | RBライプツィヒ | 28試合・3得点 | 80.00m€ (約111億円) | |
MF | 8 | レオン・ゴレツカ | ドイツ | 1995年2月6日 | シャルケ04 | 19試合・3得点 | 65.00m€ (約93億円) | |
MF | 38 | ライアン・フラーフェンベルフ | オランダ | 2002年5月16日 | アヤックス | 30試合・2得点 (アヤックス) | 30.00m€ (約41億円) | 新加入 |
MF | 42 | ジャマル・ムシアラ | ドイツ | 2003年2月26日 | バイエルンユースチーム | 30試合・5得点 | 100.00m€ (約144億円) | |
MF | 14 | パウル・ヴァナー | ドイツ | 2005年12月23日 | FVラヴェンスブルク | 4試合・0得点 | 3.00m€ (約4億円) | |
FW | 7 | セルジュ・ニャブリ | ドイツ | 1995年7月14日 | ブレーメン | 34試合・14得点 | 65.00m€ (約93億円) | |
FW | 11 | キングスレイ・コマン | フランス | 1996年6月13日 | ユヴェントス | 21試合・6得点 | 60.00m€ (約84億円) | |
FW | 10 | リロイ・ザネ | ドイツ | 1996年1月11日 | マンチェスター・シティ | 32試合・7得点 | 70.00m€ (約97億円) | |
FW | 17 | サディオ・マネ | セネガル | 1992年4月10日 | リヴァプール | 34試合・16得点 (リヴァプール) | 60.00m€ (約84億円) | 新加入 |
FW | 25 | トーマス・ミュラー | ドイツ | 1989年9月13日 | なし | 32試合・8得点 | 18.00m€ (約26億円) | |
FW | 39 | マティス・テル | フランス | 2005年4月27日 | レンヌ | 7試合・0得点 (レンヌ) | 20.00m€ (約28億円) | 新加入 |
FW | 13 | マキシム・シュポ=モティング | カメルーン | 1989年3月23日 | ハンブルガー | 20試合・4得点 | 6.00m€ (約9億円) |
バイエルン・ミュンヘンは攻守ともに選手のバランスが良く、隙のないほぼ完ぺきなチームと言えます。
今期は守護神のノイアーが、ワールドカップ後の気晴らしにスキーをして骨折してしまうというアクシデントに見舞われました。
しかし、その穴も今シーズンから加入したヤン・ゾマーが完璧に埋めています。
その他突如現れたヤングスターのムシアラや、プレミアリーグから獲得したサネやカンセロ、ザネなどの一流選手が在籍しています。
ビッグネームは多数在籍していますが、やはりバイエルン・ミュンヘンの象徴と言えばトーマス・ミュラーでしょう。
トーマス・ミュラーはバイエルン・ミュンヘン一筋の大ベテランで、誰よりもクラブを支えてきました。
ドリブルやスピードなど分かりやすい能力で秀でているところはありませんが、非常にクレバーでポジショニングが良く、オフザボールの神様と呼ばれています。
元フランス代表のティエリ・アンリ氏も、トーマス・ミュラーのプレーからは本当に多くのものを学び取ることができると賞賛しています。
現在はニャブリやムシアラなど若手の台頭もあり出場機会が限られていますが、ミスターバイエルンとして存在自体が精神的支柱となっていること間違いありません。
オフザボールとは、ボールを持っていないときの動きのことを指します。
ここで豆知識ですが、1試合のうち一人の選手がボールを持っている時間は約2分と言われています。

ボールを持っていないときの動きが勝敗を左右するといっても過言ではありませんので、トーマス・ミュラーがいかに素晴らしい選手かが分かりますね!
今シーズンから新加入の選手情報
ポジション | 選手 | 移籍クラブ |
---|---|---|
GK | ヤン・ゾマー ※冬シーズンの移籍 | ボルシアMG/ドイツ |
DF | マタイス・デリフト | ユヴェントス/イタリア |
DF | ジョアン・カンセロ ※冬シーズンの移籍 | マンチェスター・シティ/イングランド |
DF | ヌサイル・マズラウィ | アヤックス/オランダ |
DF | ダレイ・ブリント | アヤックス/オランダ |
CM | ライアン・フラーフェンベルフ | アヤックス/オランダ |
FW | サディオ・マネ | リヴァプール/イングランド |
FW | マティス・テル | レンヌ/フランス |
まず着目したいのが、今期加入選手の在籍クラブについてです。
今期バイエルン・ミュンヘンはアヤックスから3人も選手を獲得しています。
さらに言えばマタイス・デリフトも元アヤックスの選手ですので、オランダ産の選手への期待値が高いのかもしれません。
そして冬にレンタル移籍で獲得したジョアン・カンセロですが、今冬最大級のビッグディールとなる約100億円の買い取りオプションが付いています。
マンチェスター・シティで主力だったカンセロが移籍するとは誰も思わず、監督であるジョゼップ・グアルディオラとの不仲説まで浮上しました。
カンセロは超攻撃的サイドバックとしてクロスにも定評があり、バイエルン・ミュンヘンの攻撃に厚みを増す役割を果たすこと間違いありません。
もう一人プレミアリーグからサディオ・マネというビッグネームを獲得していますが、所属前のリヴァプールでは強力な攻撃陣の心臓的役割を担っていました。
攻撃以外の部分でチームを円滑に動かすための貢献度が非常に高く、案の定マネの抜けたリヴァプールは攻撃の歯車が狂い調子を落ちています。
有識者も揃ってリヴァプールがマネを放出したのは失敗だったと語っています。

トータルして見ると計算のできる実力者を獲得しており、堅実な補強と言えますね。
オフシーズンで退団した選手情報
ポジション | 選手 | 移籍クラブ |
---|---|---|
DF | ニクラス・ズーレ | ドルトムント/ドイツ |
MF | コランタン・トリッソ | リヨン/フランス |
MF | マルク・ロカ | リーズ/イングランド |
FW | ロベルト・レヴァンドフスキ | バルセロナ/スペイン |
MF | マルセル・ザビッツァー ※冬シーズンの移籍 | マンチェスター・ユナイテッド/イングランド |
ニスラス・ズーレは前年度も主力として活躍していましたが、クラブとの交渉が決裂して同じドイツのドルトムントへ移籍しました。
そして何よりクラブとしても大きな痛手となったのが、エースストライカーであるロベルト・レヴァンドフスキの移籍です。
色々と噂されていますが、レヴァンドフスキはクラブと長期延長を希望するも、バイエルンは30歳以上の選手に対して1年という単発の契約しか提示しないこと、ナーゲルスマン監督から仕事ぶりを疑問視されていたことが移籍を希望した発端と言われています。
そんなときバルセロナの監督であるシャビ・エルナンデスから直接電話でラブコールを受け、バルセロナへ移籍しようと決断したようです。
レヴァンドフスキが移籍したことでバイエルンは爆発的な得点力を失いましたが、今期はうまく他の選手たちがカバーしています。
しかし、レヴァンドフスキの損失はクラブだけでなくリーグとしても大きく、今期の得点ランキングを見ても例年よりやや寂しい結果となっています。

クラブの経営方針と合わなかったことは残念ですが、いちサッカーファンとしてレヴァンドフスキがドイツリーグ以外でも見られることは嬉しいですね!
FCバイエルン・ミュンヘンの基本戦術 フォーメーションについて

バイエルン・ミュンヘンのフォーメーションは、4-2-3-1で構成されています。
ナーゲルスマン監督が就任して以降バイエルンは、相手DFとMFの守備ラインの間へのパスを多用するようになっています。
そしてナーゲルスマン監督は、レヴァンドフスキのような得点力に秀でたFWよりもマネのような試合構築に絡める選手を好んでおり、多くのチャンスメイクを作り色々な選手がゴールに絡めるサッカーを理想としています。
バイエルンはサイドにスピードの速い選手が多く、相手チームはサイドを警戒せざるを得なくなります。
そうなるとバイエルンとしては理想の展開となり、相手選手がサイドへ張る分センター間のラインが空き、縦パスを通し一気にギアを上げることができます。
大抵強豪チームは相手のエリアでスペースを見つけるため時間をかけますが、サイドが異常なほど速く、ライン間へも簡単にパスが通るので、バイエルンの攻め込みは停滞がほとんどありません。
そのため相手に引かれて苦労することも少ないというのが、今のバイエルンにとって最大の特徴と言えるでしょう。

レヴァンドフスキという圧倒的この力を失いましたが、組織的な攻めでナーゲルスマン監督の理想をチームで体現できているということですね!
FCバイエルン・ミュンヘン2022-23のキープレーヤー
2022-23シーズンのバイエルン・ミュンヘンのキープレイヤーを3名ご紹介します。
ジョシュア・キミッヒ|ドイツ代表
生年月日:1995年2月8日
身長/体重:176cm・73kg
ポジション:MF
利き足:右足
国籍:ドイツ
クラブ歴:RBライプツィヒ→FCバイエルン・ミュンヘン
21/22シーズン成績:28試合・3得点・11アシスト
推定市場価格:80.00m€(約111億円)
キミッヒは2015年に、当時監督だったグアルディオラの希望で入団した選手でした。
当時のキミッヒは無名選手でしたが、高い戦術理解と正確なパス技術で、すぐにチームの欠かせない戦力に成長しました。
両足での高いキック精度でリズムを作りつつ、チェンジオブペースで決定機を生み出すことができます。
さらに自身もゴール前に入っていく積極性も相手からすると厄介で、正確なミドルシュートも放つことができます。
こうした万能性はナーゲルスマン監督からも絶大な信頼を得ており、今期も最多出場時間を記録している一人となっています。
中盤から攻撃を構成するミッドフィルダーとしては、世界最高レベルの選手でしょう。

このキミッヒ選手らが出場したワールドカップのドイツ戦で勝利した日本代表は、あらためて凄いことを成し遂げたと分かりますね!
サディオ・マネ|セネガル代表
生年月日:1992年4月10日
身長/体重:175cm・69kg
ポジション:FW
利き足:右足
国籍:セネガル
クラブ歴:メス→ザルツブルク→サウサンプトン→リヴァプール→FCバイエルン・ミュンヘン
21/22シーズン成績:34試合・16得点・2アシスト
推定市場価格:60.00m€(約84億円)
マネはナーゲルスマン監督が熱望していた万能型のフォワードで、得点力・アシスト力どちらも兼ね備えているワールドクラスの選手です。
バイエルンへ移籍するときは年齢的な懸念も言われていましたが、今のところ問題なくチームにフィットしており、頭脳も優れているため今後も長期的なプランで活躍してくれるでしょう。
前任であるレヴァンドフスキの得点力を一人で補うことは難しいですが、偽9番として得点以外の活躍に今後も期待です。

攻撃を円滑にするためどのチームにも一人はいてほしい、万能型ストライカーです!
ジャマル・ムシアラ|ドイツ代表
生年月日:2003年2月26日
身長/体重:180cm・68kg
ポジション:MF
利き足:右足
国籍:ドイツ
クラブ歴:FCバイエルン・ミュンヘン
21/22シーズン成績:30試合・5得点・5アシスト
推定市場価格:100.00m€(約144億円)
20歳という若さで既にドイツ代表として定着しているヤングスターです。
しなやかなボールタッチと独特のリズムを持つドリブルを備えており、狭い場所でもボールを失わない高度なスキルを魅せてくれます。
両足どちらもそん色なく使えることも魅力の一つで、パス・ドリブル・シュートすべてが高次元にあります。
ナーゲルスマン監督からも信頼を得てレギュラーとして試合に出ており、ムバッペやハーランドらと並んで次世代を担うスーパースターとなるのも時間の問題でしょう。

すでに移籍市場では100.00m€の価値が付いていますが、今後さらに価値が上がる可能性を秘めています。
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ユニフォームを着て一緒に応援しましょう!
まとめ
いかがでしたか。
今回は、バイエルン・ミュンヘンFCのフォーメーション・スタメン・選手メンバーについて詳しく解説してきました。
間違いなく完成度と選手層の厚さで言えばブンデスリーガNo1のチームです。
今シーズンはドルトムントやウニオン・ベルリンが好調を維持しており首位を並走する形で争っていますが、間違いなくリーグでも強さは飛び抜けています。
今シーズンのブンデスリーガは例年以上に競争が激しく目が離せませんが、その中でもさらに突出しているバイエルンが取りこぼしなく結果を残せるか、後半戦も見ものですね。
それでは見ていきましょう!